【特集】熊本地震から1年 写真でつづる「熊本の今」(1)

九大、熊本地震の解析に成功 地震予測に期待

九州大学の辻健教授らの研究グループは、2016年4月に発生したマグニチュード7の熊本地震の際、地殻深部で生じた時空間変動を測定することに成功した。断層やマグマの変動を詳細に調べることができたのは世界初だという。今回の成果が今後、地震の発生や火山活動の予測に繋がることが期待される。11月25日付の米科学誌『サイエンス・アドバンシズ(Science Advances)』に掲載された。

研究グループは「地震波干渉法」という手法を用いて、地震で発生する波(地震波)の速度を熊本地震の震源断層周辺で調べた。熊本地震の発生前後で地震波速度がどのように変化したかを調べ、地殻深部の変動をモニタリングすることにより、地殻内部で生じている複雑な変動が明らかになった。その結果、地震発生後は断層周辺で地震波速度が低下しており、これによって地震でダメージを受けた地殻をマッピングすることに成功。また、地震後に発生した阿蘇山の噴火によって地震波速度が増加していることが分かり、これはマグマ溜まりの圧力が低下し、阿蘇山が硬くなったことを反映しているという。

今後、地震前に発生する小さな変動や噴火前のシグナルを捉えることができれば、断層や火山活動予測の情報源になる可能性があるという。

関連記事一覧