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サハラ以南アフリカ地域で、1億人弱の子どもが法的に“存在しない”状態

法的に“存在しない”子ども1億人弱 サハラ以南アフリカ地域

ユニセフ(国連児童基金)は7日、第四回アフリカ閣僚(国民登録担当)会議の開催に合わせ、サハラ以南のアフリカでは5歳未満児の半数である約9500万人が出生登録をされていないという調査結果を発表した。この状態が続けば、2030年にはこの数は1億1500万人になるという。

ユニセフによると、サハラ以南のアフリカでは過去16年間にわたり出生登録の普及率が改善していないことが今回の調査で明らかになったという。本来、出生登録は生まれた直後に手続きを完了させるのが理想で、遅くとも産後1年以内には登録するのが望ましいが、サハラ以南アフリカ地域では、半数近くの国で出生登録が1カ月以上かかっている。ユニセフは国民登録・人口統計制度を機能させるための重要な手続きとして、アフリカ各国に対して出生登録の推進を呼びかけている。

ユニセフ東部・南部アフリカ地域事務所代表のレイラ・パカラ氏は「身分を証明するもの、年齢を証明するもの、国籍を証明するものも持たない、未登録の子どもたちは、児童婚、児童労働や武装勢力による徴用・徴兵などの人権侵害を受けやすくなる」と指摘している。

画像提供:ユニセフ