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旧暦で新年を祝う旧正月、各国の過ごし方 【ニュースのコトバ解説】

旧暦で新年を祝う旧正月、各国の過ごし方【ニュースのコトバ解説】

今年の旧正月は2月16日。つまりこの日が、旧暦(太陰暦)では1月1日に当たります。旧暦を使わなくなって久しい日本ではあまりなじみがありませんが、中国や韓国では今も新暦ではなく旧暦の正月の方が重要で、旧正月は1年の中でも極めて大きな意味を持つ日です。今回はまずこの旧正月について、そして、同じ時期にあるものとして混同されがちな節分や立春との違いを解説します。
 

旧正月とは

旧正月とは旧暦のお正月、つまり太陰暦でいうところの1月1日に当たる日のことです。現在の日本では新暦(太陽暦)、つまり太陽の動きを基準に1年を定めた暦を採用しており、一年は365日です。一方の太陰暦は月の満ち欠けを基準にしており、月が新月~満月~再び新月になる1サイクルを1か月と定めています。1日を「ついたち」と読むのも、「月立ち」から来ているとされています。月の1サイクルが29~30日ですから、進めば進むほど新暦の太陽暦と若干のずれが生じてきます。太陽暦では4年に1回閏年があるように、太陰暦では「閏月」というものを用いて日にちの調整を行っています。このように新暦と旧暦とではずれがあるため、毎年旧正月の日にちが変わるのです。

日本では明治6(1873)年まで旧暦が用いられており、それに合わせて正月の行事も行われていました。今では沖縄など一部を除き、旧正月を祝う習慣はなくなってしまいましたが、東アジアの他の国ではまだそれが残っているというわけです。
 

各国ではどんなふうに過ごすの?

ここから、各国の旧正月の過ごし方を見てみましょう。

中国では、「春節」とも呼ばれ、この時期は仕事が1週間ほど休みになります。旧暦の大晦日(つまり2018年でいうと2月15日)の夜からカウントダウンがはじまり、旧正月になると爆竹を鳴らして盛大にお祝いします。一年の幸福を願い、お餅を食べたり、赤を基調とした飾り物をしたりします。獅子舞の風習も旧正月に見られます。また、長い休みを使って海外旅行に出かける人も多く、日本でも、中国からのインバウンド需要がこの時期にぐっと伸びます。

韓国では「ソルラル」と呼ばれ、旧正月を挟んだ前日と翌日の3日間は公休日となります。今年はこれが2月15~17日で、さらに18日が日曜日なので4連休となります。家族や親族同士の結びつきが強い韓国は、旧正月に親族一同が故郷に集まり、トックというお餅を入れたお雑煮を食べたり、ユンノリという正月遊びをしたりして過ごします。また、亡くなった先祖も旧正月にはこの世に戻ってきて食事をするとされ、先祖供養の日としても大切にされています。

ベトナムでは「テト」と呼ばれ、4日~1週間ほど仕事や店が休みになります。夜も花火で盛大にお祝いし、縁起物のお花を飾って祈念します。また、獅子舞の獅子の代わりに、ベトナムでは伝説上の動物である麒麟きりんが用いられます。
 

節分や立春との違い

さて、同じ時期にあるため旧正月と混同されやすいのが節分ですが、ここで違いについて解説しておきましょう。

まず、節分とは「季節の分かれ目」、とりわけ「春になる日」という意味です。これは「二十四節季」という暦の考え方から来ていて、太陽の傾きを基準に、1年の季節を24個に分けた暦によるものです。このうち、春夏秋冬の変わり目である「立春・立夏・立秋・立冬」の4季は、特に季節を分ける目として「節分」とされました。つまり、厳密に言えば、「節分」は4回あるわけですが、この中で立春は春夏秋冬の一サイクルの始まりのため、特に重要視されました。そのため「節分」というとこの立春の前日を指すことが多くなり、それがいつしか定着したということです。

ここで注意すべきなのは、節分はあくまでも「季節の変わり目」であり、この日が1年の始まりというわけではないということです。太陰暦は、月の満ち欠けを基準にしており、1日も「月立ち」から来ていると述べました。つまり、太陰暦での1日は必ず新月の日になります。このため旧正月も当然、旧暦1月1日ですから、新月の日になります。しかし二十四節季は太陽の動きが基準ですから、当然ずれが生じるわけです。そのため、旧正月と立春が同じ日になることはめったにありませんが、ごくまれにこの2つが重なるときがあります。この日は「朔旦立春さくたんりっしゅん」と呼ばれ、大変縁起が良いとされています。過去直近の朔旦立春は1992年、次の朔旦立春は2038年になります。

(写真はイメージ)

 

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