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朝型は夜型より健康で長寿 米ノースウェスタン大学の調査で明らかに

朝型は夜型より健康で長寿 体内時計と社会生活リズムの一致に鍵

朝型生活者は夜型生活者よりも心身の健康リスクが少なく、長生きする傾向にあることが、米ノースウェスタン大学の研究チームが時間生物学専門誌に発表した論文で明らかになった。12日付のニューヨークタイムズ紙オンライン版が報じた。

同研究では、38~73歳までの約43万人を対象に、「完全な朝型」「どちらかというと朝型」「どちらかというと夜型」「完全な夜型」に分けて、健康状態を平均6年半かけて調査。彼らのうちの死亡診断書による死因も分析した。さらに被験者の年齢や性別、喫煙習慣の有無、BMI(体格指数)、社会経済的ステータス、睡眠時間などの変数を分析調査した。その結果、「完全な朝型」に比べて「完全な夜型」の死亡リスクは10%上昇していた。また、夜型生活者は朝型生活者より心理的な不調を約2倍起こしやすく、糖尿病発症率は30%、呼吸系疾患発症率は23%、胃腸系疾患発症率は22%高かった。

夜型生活者が健康に問題を生じやすい背景として、体内時計と社会生活リズムとの間に不一致が生じることが挙げられた。体内時計に反した夜型の生活習慣が、様々な健康問題を引き起こすと見られている。

研究チームの筆頭者であるノースウェスタン大学神経学助教授のクリステン・クヌットソン准教授は、「夜型であることは一部遺伝的である一方で、調整することも可能であり、その方法は就寝時刻を徐々に早くすること、寝る前にスマートフォンを使うことを避けること、夜更かしをやめることなどである」と語った。また、夜型の人はその生活習慣の中に、のちに自分自身の健康に悪影響を及ぼすリスクがあることを知るべきであると指摘している。

(写真はイメージ)