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空飛ぶ消火ロボット「ドラゴンファイヤーファイター」を開発 東北大

空飛ぶ消火ロボット「ドラゴンファイヤーファイター」東北大が開発

内閣府の革新的研究開発推進プログラム(ImPACT)の1つ「タフ・ロボティクス・チャレンジ」で、東北大学の田所諭教授らのグループは5月30日、水を噴射することで空中に浮上し、建物内に突入して火元を直接消火する空飛ぶ消火ロボットを開発したと発表した。この「ドラゴンファイヤーファイター」と名付けられた消火ロボットは、消火ホースに連結された複数の噴射ノズルを制御し、安定に浮上して飛行方向を選択しながら進入できる。

従来の大規模な火災現場では、建物内の燃焼物に直接放水することが難しく、遠方から周囲に大量放水することで延焼を防ぐしかなかった。このような従来の方式に対して同グループは、水の噴射による水力を用いてホースを浮上させ、空を飛んで火元に直接到達して消火するという画期的なアイディアを考案、その実用化に向けて挑戦してきた。単純に水を噴射するだけでは柔軟な消火ホースは暴れてしまうだけだが、今回、浮上のための制御技術とそれを実現する能動ノズルを開発したことで、課題の解決に至った。開発したロボットを用いれば、建物内でも火元に直接放水して迅速に消火でき、水量も減るので浸水を最小限に抑えることができる。また、遠隔制御により、建物内での消火活動に伴うリスクの低下が期待でき、消防士の安全を守ることにもつながる。

今後は、ノズルモジュールを増やすことによるホースの長尺化、ノズルモジュールの小型化、耐火性能の付与、消火性能の向上など、実用化を目指した研究を進めていくという。3年以内に、現実の燃焼建物に近い環境下で実用性の確認を行う予定。さらに、消防装備メーカーと協力し、事業化を進めていく。なお、今回の消火ロボットに代表されるレスキューロボットは、1995年の阪神淡路大震災を契機に田所教授らのグループが提唱し、世界の研究をけん引している。

画像提供:東北大学

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