絶滅危惧種アホウドリが3年続けて繁殖成功 小笠原諸島聟島

絶滅危惧種、アホウドリの産卵・ふ化成功 小笠原諸島で

東京都などは5月29日、特別天然記念物で絶滅危惧種のアホウドリについて、小笠原諸島聟島むこじまで特定のつがいが3年連続で産卵・ふ化に成功したと発表した。また、新たなつがいの産卵も2月に確認されたが、こちらはふ化はしていなかった。

産卵・ふ化に3年連続で成功したのは、2008年に小笠原諸島聟島を巣立ったオスと、野生のメスとのつがい。今年も産卵・ふ化に成功してヒナが確認され、5月6~16日の間に巣立った。このつがいは聟島北西部で2012年から6シーズン連続の巣作りと産卵が確認されている。2016年に初めてヒナがふ化した。

新たなつがいのメスは2009年に人工飼育し聟島を巣立った個体で、オスは特定できなかった。両つがいとも聟島北西部の雛飼育地で産卵した。

鳥島で生まれたアホウドリの個体を聟島に移送して新しい繁殖地を形成する保護増殖事業は2006年から行われており、2014年5月の初めての誕生以来、新しい繁殖地でのヒナの誕生は5例となった。

アホウドリは環境省レッドリストの絶滅危惧II類。翼の差し渡しが210~230cm、体重は4~5kgあって、日本では最大級の海鳥。

絶滅危惧種アホウドリが3年続けて繁殖成功 小笠原諸島聟島

画像提供:東京都
 

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