福岡県、「あまおう」から乳酸菌の取り出しに成功

福岡県、「あまおう」から乳酸菌の取り出しに成功

福岡県は21日、県名産のイチゴ「あまおう」から乳酸菌を取り出すことに成功したと発表した。これは、ヴェントゥーノ(福岡市)、大石化成(久留米市)、アミー製薬(福岡市)との共同研究によるもの。また、この乳酸菌をLactobacillus plantarum AMAOU(ラクトバチルス・プランタラム・アマオウ)と名づけ、健康食品などの原料として10月から販売を開始する予定だ。

「あまおう」は、これまで福岡県で生産されていた「とよなか」に代わるいちごとして、5年間の研究開発の末に誕生したイチゴの品種。果実が大きく形が整っており、赤くてつやがよく、甘味と酸味のバランスがよいのが特徴であることから、「あかい、まるい、おおきい、うまい」の頭文字を取って「あまおう」と名付けられた。

ヴェントゥーノの調べによると、これまで「あまおう」由来の乳酸菌を使った商品はなく、今回の成果を活かして初の商品化を目指す。これにより、健康食品等の更なる付加価値向上と、「あまおう」ブランドの知名度向上を見込んでいる。また、柿やイチジクなど他の生鮮果実にも応用することで、地域経済の活性化も期待される。なお、この乳酸菌の機能性(整腸作用や免疫調整作用など)については、九州大学大学院農学研究院が解析を行っている。

(写真はイメージ)