カワウソのペットブームで違法取引が深刻に WWFが警告

対馬のユーラシアカワウソ、新たに4匹目の生息を確認

環境省は4日、長崎県対馬で2017年に生息が確認されたユーラシアカワウソについて、2018年度の調査により新たにメス1匹の痕跡が確認されたと発表した。これにより対馬で生息が確認されたユーラシアカワウソは、少なくともオス、メス各2匹の計4匹となった。

2017年2月に琉球大学がツシマヤマネコ撮影のために設置していた自動撮影カメラにカワウソが撮影され、同大が8月に発表し話題となった。国内で野生のカワウソの生息が確認されたのは1979年以来38年ぶりで、環境省はこの発表を受けて、対馬全域を対象に、ふん、毛、足跡、食痕などを捜索する痕跡調査を実施。二度の調査の結果、カワウソのふん数個と足跡1つを発見した。ふんからは、韓国やサハリンに生息するユーラシアカワウソのDNAを検出、オス2匹とメス1匹が生息していることがわかった。

さらに2018年12月に海岸線や河川を中心に広域の調査を行ったところ、発見されたふんからメスのユーラシアカワウソのDNAが検出されたが、2017年に確認されたメスとは異なる個体のものだった。これら4匹のカワウソのDNAのタイプが韓国東部のユーラシアカワウソのものと一致することもわかった。

環境省は引き続き調査を行うとともに、生息に影響を与えないように捕獲をしないこと、生息地にむやみに立ち入らないこと、餌やりをしないこと、さらに安全運転の励行を呼び掛けている。

(写真はイメージ)
 

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