子供の栄養不良データ発表 1億5900万人が発育阻害 ユニセフほか

ユニセフ(国連児童基金)、WHO(世界保健機関)、世界銀行は9月22日、子供の栄養不良に関する最新の推定値(2014年時点)を発表した。世界で1億5900万人の子供が発育阻害の状態にあり、5000万人が低体重、4100万人が過体重であることが分かった。

発育阻害とは、栄養不足により身体的・認知的に十分成長できず、年齢相応に身長が伸びていない状態を指す。1990年には2億5500万人の子供(人口比39.6%)が陥っていたが、今回の発表では1億5900万人(同23.8%)となり、世界的には減少していることが分かった。しかし一方で、アフリカでは1990年の4700万人から5800万人に増加した。

低体重とは、子供が年齢相応に体重が増加していない状態を指す。5000万人のうち68%がアジアの子供たちとなった。一方、過体重は、身長に比べて体重が重すぎることを指し、摂取した分のカロリーを消費できていない状態のことをいう。将来的に非感染症にかかるリスクが高くなる。4100万人のうち約半数(48%)にあたる1960万人がアジアの子供たち、25%にあたる1030万人がアフリカの子供たちである。

このデータは、最近発表された「2015年グローバル栄養報告書(2015 Global Nutrition Report)」で示していた子供の栄養不良に関する数値を更新したものと、57カ国で実施した62の新しい調査の結果を含んでいる。

(写真はイメージ)