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NEDO、ベンチャー企業の6研究テーマを支援

東北大でベンチャー創出支援パッケージを創設、国内の大学で初

東北大学は10月29日、新規事業の創出と起業家人材育成を加速化させるためのベンチャー創出支援パッケージを創設すると発表した。今後、起業家や学生を対象とした支援制度を展開していく。

経済産業省の調べによると、大学発ベンチャー企業数は2004年度に1000社を超え、2019年度の時点で2566社。そのうちの約6割が大学で達成された研究成果に基づく特許や新たな技術・ビジネス手法を事業化する目的で設立されている。

今回の東北大の支援パッケージでは、まず起業家に対しては東北大版EIR(Entrepreneur in Residence:客員起業家)制度を設け、大学内の関連業務に携わりながら新規事業の立ち上げを目指すことで、大学発ベンチャーの経営を担う人材の確保を目指す。

また学生に対しては企業を目指す学生を支援するための「東北大学アクセラファンド」を設け、事業化に必要な資金提供を行うほか、専門家によるメンタリング等の支援プログラムを実施する。

さらに、同窓会起業家クラブを組織化し、同大発ベンチャーに興味のある卒業生との接点を増やすことで、支援者や経営者候補の裾野を広げるほか、産業界で活躍する卒業生による研究者・学生向けのコンサルティングを実施する予定。

なお、10月26日には東北大が100%出資する東北大学ベンチャーパートナーズ株式会社が、東北6県に新潟を含めた7県の国立大学発ベンチャーを主な投資対象とする投資事業有限責任組合を設立したことを発表した。今後、同組合を通して大学発ベンチャーに投資を行うことで、新産業の創出と地域活性化への貢献を目指すとしている。

(写真はイメージ)