コロナ重症患者増加に対応するシミュレーション手法を開発 京大

コロナ重症患者増加に対応するシミュレーション手法を開発 京大

京都大学は12月28日、新型コロナウイルスの重症患者増加に対応するために地域間で医療リソースを最適に割り当てるシミュレーション手法を開発したと発表した。その成果は京都大学医学研究科ビッグデータ医科学分野のサイトに25日付けで公開されている。

この手法は、京都大学医学研究科の奥野恭史教授、岡本有司特定助教らの研究グループが開発。研究グループは重症病床使用率と広域医療連携に着目して解析を行った。Googleが提供するCOVID-19感染予測データから都道府県別の重症者数と重症病床使用率を推定。各都道府県の保有重症病床数を重症者対応可能な医療リソースと定義して、重症病床使用率が100%を超えた都道府県が発生した場合に、周辺地域から医療リソースをシェアリングすることで重症病床使用率を緩和させるというもの。

具体的には、12月19日のGoogle予測データを用いた結果では、京都府では12月27日から、広島市では1月1日から重症病床使用率が100%を超えると予測された。これを回避するために京都府は滋賀県、奈良県、大阪府の順に医療シェアリングを行うことで、また、広島県は愛媛県、山口県の順にシェアリングすることで100%超えを回避できるとシミュレーションされた。このように医療崩壊を防ぐために都道府県間で医療シェアリングが必要になる時期を早期に予測することができる。

連携可能な都道府県同士、医療圏同士が広域新型コロナ対策医療圏を策定して、この手法で提案する都道府県間のシェアを行うことで、広域医療圏全体で質の高い重症患者への均質な医療提供が期待される。研究チームは、「最悪の事態を比較的長期かつ具体的に予測し、適切なタイミングで、相応の対策を講じることが今後益々重要になる。本解析結果が、その一助となれば幸いだ」とコメントした。

写真提供:京都大学

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