部下に育児支援をしてきた管理職は66.3%

人事・人材サービスのアデコ(東京都港区)は21日、全国の経営層を含む管理職2402人を対象に行った「育児支援度」に関するアンケート調査の結果を発表した。「育児中の部下にこれまで育児支援をしてきた」と答えた人は66.3%で、多くは女性の部下に対する支援だった。

「育児中の部下を持ったことがある」と答えた889人(対象者全体の37.0%)に対して、「育児中の部下に対して、これまでに育児休業の取得や時短勤務を推進し、育児支援をしてきた上司ですか?」という質問をしたところ、「はい」と回答した人は66.3%にあたる589人だった。育児支援の内容としては、「女性社員に対して、育児のための時短勤務やフレックス勤務を積極的に取らせるようにした」(58.9%)、「女性社員に対して、育児休暇を積極的に取らせるようにした」(57.0%)と、女性に対するものが上位2位を占め、「育児中の社員が残業しなくてすむよう仕事の量や内容を調整したり、在宅勤務を勧めるなどした」(47.0%)が続いた。一方で男性社員に対しての育児支援は、 「時短勤務レックス勤務」やは11.9%、「育児休暇」は11.2%と、わずか1割に留まった。

「より一層の『社員の育児支援』を進めていくために必要なこと」を聞いたところ、「育児支援をしてきた」589人の中では「管理職以上の社員の意識改革」(54.8%)を選んだ人が最も多かったのに対し、そうでない残り300人の中では「経営者の意識改革、あるいは育児支援を推し進めるリーダーシップ」(40.0%)が最も多くなり、育児支援をしてきた人はより強い当事者意識を持っていることが分かった。

一方、「育児支援に取り組まなかった理由」として「育児支援をするための財政的、人員的な余裕が会社にないため」を選んだ回答者が、社員数1000人未満の企業で急増したことから、育児支援は企業の規模とも関係があることが分かった。

(写真はイメージ)