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サマータイム10月25日で終了 反対派が主張する理由とは?

欧州大陸をはじめとする各国で導入されているサマータイム制度。今年は10月25日で終了し、再び通常時間に戻ったが、実はドイツには根強いサマータイム廃止論議がある。24日付の独ヴェルト紙が、「反対派の主張」を特集した。

欧州では夏の日没時間が非常に遅くなる。サマータイム制度は、太陽の出ている時間帯を有効に使うために、3月末~10月末までの夏を中心とする期間、標準時間より時計の針を1時間進めるという制度だ。これによって標準時間時は日本とドイツの時差が8時間に、サマータイム実施期間は7時間となる。ドイツでは同制度が1980年に導入され、現在に至っている。

●バイエルン州エアランゲンに住む開業医、フーベルトゥス・ヒルガース氏(52)のもう一つの顔は「サマータイム反対活動家」だ。彼の診療所に電話をすると、留守番電話が開業時間を親切に教えてくれる。しかし「これは標準時間での時間帯です」との一言。ヒルガース氏はサマータイム実施期間中も常に標準時間で生活しているため、関わる人は注意が必要だ。ヒルガース氏によると「サマータイムの切り替えは体にストレスを与えるだけ。高血圧や心筋梗塞、脳卒中の発作を起こす遠因になる」とのこと。

●バーデン=ヴュルテンベルク州ヴァルトキルヒにある酪農家では、80頭の牛を飼っている。毎朝6時半が搾乳の時間。そして牛たちは5分時間がずれることには対応できても、1時間遅れると混乱するというバイオリズムを持っている。これに対処するためこの酪農家では、サマータイムの始まりには毎日5分ずつ搾乳の時間を早め、12日間かけて牛たちがサマータイムの6時半(標準時間では5時半)を6時半と認識できるように調整する。もちろんサマータイムの終わりには、毎日5分ずつ搾乳の時間を遅らせ、12日間かけて元に戻すのだ。

●睡眠医学専門家のハンス=ギュンター・ヴェース氏は、「サマータイム開始の翌日は、事故発生率が通常の8%上昇する」と主張。「サマータイムは特に子どもや高齢者の睡眠習慣のリズムを崩し、余計なストレスを与えるだけ」とも述べている。

たしかに、年に2回のサマータイムと標準時間の切り替え時には、軽い時差ボケを覚える。切り替えを忘れて約束の時間を間違える人がいて、どこかで混乱が起きるのも毎年のお約束。ただしこの日があるから欧州では、夏と冬の境目がきっぱりしている、というふうにも感じる。

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