環境配慮型素材の給食食器 福知山市とパナソニックが製品化

京都府福知山市とパナソニックグループは、福知山市内の森林間伐材を原材料とした環境配慮型学校給食食器を製品化し、9月4日からすべての市立小中学校での使用を開始した。給食食器を通した子どもたちへの環境教育と環境負荷軽減を目的とした、全国初の公民連携「学校給食の共創プロジェクト」により実現された取り組みだ。

環境配慮型学校給食食器は、福知山市とパナソニックグループが給食食器の教育的意義に着目して、地元のヒノキ間伐材6トンと最先端技術を使用し、共同開発により全国で初めて製品化したもの。パナソニックグループが開発した植物繊維を高濃度で複合する技術が用いられている。

また、食器の導入に合わせてすべての市立小中学校で環境教育が実施された。市立惇明小学校では6年生が、市内・国内の森林の荒廃状況や土砂崩れなどの災害を防ぐ間伐の大切さを学んだ。また、間伐材の地元産ヒノキが給食食器になるまでの過程や、それによってプラスチック削減につながることを学習した。新しい食器がお披露目されると「かっこいい!」と拍手が起こった。小学生たちは実際に食器を手にとり、「軽い」「木のにおいがする」「色があたたかい」などと感想を述べ、SDGsの視点で各自が今後できることについて話し合った。

同小学校では新しい食器の導入を記念するセレモニーも開催され、地元産のお米や野菜によって作られたカレーライスを食べる試食会が行われた。

この取り組みは大阪・関西万博の「共創チャレンジ」にも登録されており、今後万博を通じて、取組内容を国内外に発信していく予定だという。

画像提供:福知山市