ASEAN諸国の開発協力機関と初会合 JICA
国際協力機構(JICA)は9月30日と10月1日に、東南アジア諸国連合(ASEAN)のインドネシア、マレーシア、シンガポール、タイ各国の開発協力機関の代表等を東京に招き、ラウンドテーブル会合を初めて開催した。この会合は、これまでに築いてきた日本とASEAN諸国の協力関係をさらに深め、世界中の発展途上国の問題解決にどう取り組むかを話し合う場となった。
JICAは、ASEAN諸国の開発協力機関の立ち上げや、立ち上げた機関が行う他の開発途上国に対する協力をサポートする「三角協力」を、約30年前から行ってきた。これは日本とASEAN諸国、そして他の発展途上国の3カ国が互いに協力し合って、共に成長し、発展していくという取り組みだ。この協力を通じて、ASEAN諸国は他国を支援する力をつけ、支援を受ける立場から他国を助ける立場に変わりつつある。
今回の会合では、援助を受ける立場として海外からの支援を活用しながら、自らの努力によって自国の経済成長・貧困削減を進めてきたという共通かつユニークな知見・経験・教訓に基づいて、世界の開発課題の解決に貢献していくこと、そして互いに対等なパートナーとして連携を深めていくことを参加者間で確認した。また、ASEAN域内に留まらず、南アジア、大洋州、中東、アフリカといった地域への開発協力に、共に貢献していくこと等も確認した。
日本のODA(政府開発援助)は今年で70周年を迎えるが、この間、日本とASEAN諸国は強いパートナーシップを築いてきた。ASEAN諸国は経済的に大きく成長し、以前の「支援される側」から「支援する側」へと変わってきている。これからも日本とASEAN諸国は、変化と進化を続ける国際関係の中で、共創するパートナーとして世界の開発課題の解決に取り組んでいくとしている。
画像提供:JICA