タイ向け旅行業界ネット広告 日系企業の広告は1割

アウンコンサルティングは11日、タイの旅行業界における広告出稿状況の調査結果を発表した。日系企業、ローカル企業(タイの企業)、グローバル企業に分けて集計したところ、日系企業の広告の割合は約1割となった。同調査は台湾、香港に続く3つ目となる。台湾・香港と同様、訪日外国人旅行客の増加に伴い、旅行業界の日系企業は、今まで以上にローカル企業やグローバル企業を競争相手と捉え、積極的に海外の旅行客に向けた広告を出していくことが必要であることがわかった。

この調査はタイのグーグル(google.com.th)で、旅行・ツアーに関するキーワード、ホテルに関する一般名詞、ホテルの名称を検索し、検出されたPPC広告(Pay Per Clickペイ・パー・クリック、クリックされた回数分だけ費用が発生する広告)の数を調査したもの。

旅行・ツアー系の10キーワードで検索したところ、日系企業の割合は10.5%となり、台湾・香港と同様ローカル企業が大半(82.5%)を占めた。日系企業の割合が一番多かったキーワードは、「東京 自由旅行」と「東京 旅行 おすすめ」を意味するタイ語のワード(ともに50.0%)となった。日系企業の広告は旅行代理店、政府系のサイトが大半となった。

タイ向け旅行業界ネット広告 日系企業の広告は1割

ホテル系一般名詞の10キーワードでは、日本企業の割合は12.1%だった。割合が高かったキーワードは、「東京 ホテル」(18.2%)などだった。台湾・香港と同様にグローバル企業の広告の割合が半数以上(62.6%)となった。

タイ向け旅行業界ネット広告 日系企業の広告は1割

ホテル名称の20キーワード(英語で検索)では、12.8%が日系企業となり、約7割がグローバル企業となった。

タイ向け旅行業界ネット広告 日系企業の広告は1割

同社は「今後、インバウンド市場の成長に伴って、日系企業におけるマーケティング予算への投資が進み、現地ローカルユーザーの集客を対象としたマーケティング活動、広告プロモーションが増加していく
とし、今後、アジア圏を中心としてその他の国や地域、業界においても順次調査を進める。

参考記事
台湾・香港向け旅行業界ネット広告 日系企業の広告は2割以下

(写真はイメージ)