
AI搭載ポータブル眼科検査システム開発 白内障などの早期発見へ
東北大学は1日、白内障や緑内障などの目の病気を、その場で調べられる眼科検査システムを開発したと発表した。AIを搭載した持ち運び可能な機器で、インターネットにつながらない場所でも使える。眼科医の少ない地域や災害時の避難所、駅や商業施設などでの活用が期待されている。この研究成果は国際学術誌に掲載された。
白内障や緑内障などは、早く見つけて治療すれば視力の低下を防げる場合が多い。しかし、診断には大型で高価な装置と専門の医師が必要で、地方や高齢者施設では十分な検査を受けられないことも多かった。
今回開発された機器は、眼球の前の部分に細い光を当てて撮影し、AIで画像を解析する。白内障のほか、急な失明につながる緑内障の危険も見つけられる。解析の精度は病院で使われている従来の検査機器とほぼ同じだという。
最大の特徴は、AIが機器の中で完結して動作することだ。通常のAI診断はインターネット経由で外部のコンピューターにデータを送る必要があるが、この機器は通信環境がなくても判定できる。そのため、山間部や離島、災害で通信が途絶えた場所でも使える。
さらに、自分で顔をのぞき込んで検査できる「自撮り機能」も備えた。専門医がいない施設でも使えるため、将来は駅やショッピングモールに置かれ、健康診断のように気軽に目の検査ができるようになる可能性がある。また、医療リソースが不足している国外への展開も視野に入れるとしている。

画像提供:東北大学(冒頭の写真はイメージ)

