牛乳で認知症防止 グルタチオンが酸化ストレス緩和

 米カンザス大学医療センターのチェ・インヤンらの研究により、牛乳を飲むことで脳細胞を健康に保てることが明らかになった。牛乳を飲むと脳内にある抗酸化物質「グルタチオン」濃度が上がり、酸化ストレスから脳を守ることができるという。
 グルタチオンは、アミノ酸化合物の一種で活性酸素によるダメージから体を守り、損傷部分を修復する抗酸化作用に加え、毒素を細胞外に排出する解毒作用がある。酸化ストレスはアルツハイマーやパーキンソン病など、脳組織のダメージによる病気を引き起こすことが知られている。グルタチオン濃度を上げることによって、酸化ストレスが緩和されるので、結果として認知症などの予防に繋がるという。また、この効果は子供よりも大人のほうが顕著に表れるということも分かった。米学術雑誌CLINICAL NUTRITIONに掲載された。