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【特集】「熊本地震」被災日記(5)~「一時避難」のその先に~

震災から2週間以上が経過した5月初旬、熊本の街や道路、人々の生活は徐々に元に戻り始めた。
しかし、いまだに余震が一日に30回前後起こっており、避難所ではまだ多くの人々が不自由な生活を強いられている。
今週はゴールデンウィークということもあり、私は再び避難所へ支援に行くことにした。

5月2日(月) 避難所生活の終わりが近づく

この日、私は避難所となっている市内のある公共施設に来た。
この避難所には約150人の被災者が避難していた。
支援活動の内容は、食事の配給、支援物資の運搬、ゴミの回収、トイレ掃除など。
この日は、避難者同士のトラブルや苦情をいくつも聞いた。
「携帯電話で話す声がうるさい」
「避難所内に洗濯物を干すなんて非常識だ。すぐにやめさせてくれ」
「配給の食糧を必要以上に持っていく人がいる」
他人の言動に対して、ささいなことでもトラブルが起きやすい状態だった。
避難者は震災後、プライバシーがほとんどない環境で長期間過ごしており、ストレスがかなりたまっているようだった。

【特集】「熊本地震」被災日記(5)~「一時避難」のその先に~
避難所の様子。プライバシーはほとんどない

このような中、熊本の復興は新たな段階へ前進しようとしていた。
連休明けから市内の小中学校、高校、大学など学校のほとんどが授業を再開する。
そのため、学校に避難している人々は生活拠点を移さなければならない。
避難している人々に今後の生活の計画を聞いた。
「自宅を片づければ生活できる」
「自宅は無事だが、余震が怖くて夜だけ泊まりにきている」
「公営住宅やみなし仮設住宅に申し込んでいる」
「別の避難所に移動する」
「全くめどが立っていない」
など状況はさまざまだった。

5月6日(金) 少しの手助けで自宅に戻れる人もいるが……

この日、近くに自宅がある避難者から、家の片づけを手伝ってほしいとの要望あった。
部屋を片づければ自宅で生活できるが、倒れた家具を自力で片づけるのが難しいため、ボランティアの派遣を要請しているそうだ。
しかし10日以上経ってもボランティアセンターからは連絡がないらしく、センターに確認したところ、現時点で約3000件の要請があり、人手が足りていないとのことだった。
夕食の配給まではまだ時間があり、避難者宅までは徒歩で行ける距離だったので、自分たちが片づけに行くことにした。
避難者宅に到着すると、ダイニングに置いてあった食器棚が倒れ、テーブルに覆いかぶさっていた。
中の食器をすべて取り出してから外に運び出した。
後は自分で片づけるとのことで、作業は15分程度で終わった。

【特集】「熊本地震」被災日記(5)
倒れた食器棚

【特集】「熊本地震」被災日記(5)~「一時避難」のその先に~
大きな家具は一人では片付けられない

避難者の中には、このように住居自体には大きな問題はないが、家具が倒れるなどして自分たちでは片づけられないため、仕方なく避難所で生活している人もいるようだ。
まだまだ人的支援が必要であると感じたし、少し手助けすれば自宅へ帰ることが出来る人も少なくないのではないかと感じた。

*【特集】「熊本地震」被災日記(6)へ続く

 
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