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刑務所が市民の憩いの公園に(ベルリン)

ドイツ・ベルリン中央駅裏、かつての東西ベルリン国境の近くに位置するこの場所に、都会のオアシスともいうべき、のどかな緑地公園がある。5メートルの高さの赤レンガの塀に囲まれたこの空間、実はかつての刑務所跡地なのだ。

1842~49年にかけて建設されたモアビット刑務所は、ロンドンのペントンヴィル刑務所をモデルに作られたもので、かつてこの敷地内に教会や学校、刑務官の住居、墓地、そして処刑場があったという。第二次大戦後の1955年に閉鎖となり、58年に建物は大部分が取り壊された。

刑務所の塀と同様に入口部分は当時の形をとどめており、今も空間の外と中とを隔てている。しかし「塀の中」には、かつて刑務所だったこの場所の負の記憶を一切拭い去ったような、明るい真空地帯のような空間が広がっている。緑地に寝そべる若者たち、ボール遊びをする子供たち、散策をする人々……。その光景からは、かつてのこの場所の用途を思い浮かべるのは難しい。

罪を償う人々が苦渋の時を過ごした場所が、時を経て安らぎの場所に変化した。私たちの人生にも、時が癒してくれるものがあるのだと不思議な感覚にとらわれた。

【所在地】
モアビット刑務所跡歴史公園
Geschichtspark Zellengefängnis Moabit
Lehrter Straße 5b
10557 Berlin

刑務所が市民の憩いの公園に(ベルリン)
刑務所跡を連想させる5メートルの塀

刑務所が市民の憩いの公園に(ベルリン)
緑豊かなのどかな公園の中では鳥のさえずりが聞こえる

刑務所が市民の憩いの公園に(ベルリン)
緑地公園としてオープンしたのは2006年

刑務所が市民の憩いの公園に(ベルリン)
入口部分にはものものしい気配が少し残っている

 
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