火星探査機「スキャパレリ」、火星に激突か

欧州宇宙機関(ESA)は21日、火星の周回軌道上にある米航空宇宙局(NASA)のマーズ・リコネッサンス・オービター(MRO)が、火星表面に、(火星探査機)「スキャパレリ」の衝突跡と見られる痕跡を見つけたと発表した。

スキャパレリは、ESAとロシア宇宙庁が共同で取り組む火星探査計画「エクソマーズ」として打ち上げられた着陸技術評価モジュール。10月16日に母船「トレース・ガス・オービター(TGO)」から切り離された。19日(グリニッジ標準時)の14時42分に火星大気に突入し、地表まで6分間の降下を開始した。しかし、予想される着地直前に信号が途絶した。現在、TGOが記録していたデータを分析して、スキャパレリに何が起こったのか調査を進めている。

一方、20日にMROが、スキャパレリの着陸予定地であった、メリディアニ平原の写真を撮影し、今年5月に撮影した画像と比較した結果、2つの差異が見つかった。

差異のうち、1つは明るい点で、スキャパレリの降下の第二段階で使用されたパラシュートと思われる。パラシュートは直径12mで、耐熱シールドとともに、逆噴射で減速し着陸する最終段階の前に、スキャパレリから切り離される。

もう1つは暗く輪郭が不明瞭なもので、大きさは縦15m×横40m、パラシュートの約1キロ北に見つかった。これは、予定よりも早く逆噴射が終わってしまったために、計画していた以上に、はるかに長く自由落下した、スキャパレリモジュール自体の衝突の影響で生じたものと考えられている。

スキャパレリは、火星地表から2~4kmの高度から落下し、時速300kmを超える速度で火星に激突したと思われる。逆噴射用の燃料タンクに、十分な燃料が残っていた場合、着陸船の衝突時に爆発する可能性があることから、スキャバレリの衝突跡が比較的大きいのは、衝突後に吹き飛ばされた表面の土壌から生じたものとみられる。今後、さらなる分析によって何が起きたのかについて明らかになるだろう。

来週には、MROの高解像度カメラによって、これらの場所をより詳しく撮影する。その画像から、パラシュートよりも、さらに高い高度で切り離された耐熱シールドの位置も明らかになるかもしれない。

画像提供:ESA

 
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