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バスタ新宿、「開業後、渋滞改善しておらず」 国交省が速報値を訂正

国土交通省は1日、今年4月に開業した全国最大級のバスターミナル「バスタ新宿」の開業から半年間の現状と課題について発表した。5月23日に公表した開業1カ月後の速報値では「渋滞が改善した」と発表していが、それは不十分なデータを用いたもので、実際には開業に伴う渋滞緩和効果は「改善がみられていない状況」だったと訂正。ビッグデータで解析した結果、判明した。

今回の発表によると、現在のバスタ新宿の利用状況について、高速バス利用者が当初計画の「平均3万人/日、ピーク時4万人/日」に対し、実績は順調に推移している。一方で、待合環境等については利用者から改善を求める多くの意見があり、利便性向上に努めるとした。バスタ新宿周辺の交通状況については、バス停やタクシー乗降場の移転、レッドゾーン(駐停車禁止)の整備により事故リスクが軽減したものの、混雑(平均速度)については開業前後で改善が見られていない状況だった。

同省は5月下旬、タクシー乗降場の廃止により、国道20号の渋滞が緩和され、西新宿一丁目交差点(四谷方面)の渋滞長(140m)がバスタ新宿オープン後にはゼロになったと発表。しかし、その調査方法は、開業前後の休日に、それぞれ1日分の渋滞の最大延長を目視確認しただけという、不十分なデータで比較したものだった。
今回の調査で昨年と今年の4~9月分の渋滞状況のビックデータを解析した結果、渋滞はほとんど改善していないことが判明。さらに、時間帯によっては悪化していたことが分かった。今後、渋滞解消に向けた取り組みを強化する方針。

参考記事
「バスタ新宿」開業1カ月 1日2万人利用、渋滞もゼロに
(2016/05/25)

 
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