日本初の地下鉄車両1001号車、重要文化財指定へ

日本初の地下鉄車両1001号車、重要文化財指定へ

地下鉄博物館の「日本初の地下鉄車両1001号車」が国の重要文化財として指定されると、東京メトロが10日に発表した。鉄道用電気車両(電車)として初の指定になる。

指定理由は、東京地下鉄道が東洋初の地下鉄として営業を開始した1927年から上野~浅草間を走行した車両であること、その後約40年間、一貫して営団地下鉄(現・東京メトロ)銀座線で使用されたことなどが挙げられた。さらに防災安全対策や乗客向け設備に地下鉄ならではの特徴が見られ、後の地下鉄車両の規範となったことなど鉄道史・交通史において重要であることなどが評価された。

同車両の特徴は、車体の難燃化を図るために当時主流であった木製ではなく全鋼製とされた点や、日本で初めて自動列車停止装置を装備して安全性の向上を図った点、当時では珍しかった国産の自動戸閉装置を搭載して全扉の開閉を自動化した点などがあげられる。

今回の指定に伴い、文化財の保護の観点から車内へ入る扉は閉鎖されることとなった。ただし、5月の第2、第3土曜日・日曜日に限り、特別に時間を区切って開放する予定。

【施設情報】
地下鉄博物館
東京都江戸川区東葛西6-3-1
TEL:03-3878-5011
http://www.chikahaku.jp/
開館時間:10:00-17:00

画像提供:東京メトロ

参考記事
地下鉄博物館で「東西線と東葉高速鉄道線との相互直通運転20周年展」(2016/11/01)

 
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