ご当地自慢を探せ!(16)バターブレッツェル(ドイツ)
外出時にお腹がすいた。しかし何かをゆっくり食べている時間がない。そんなとき、とっさに何を食べるのか?ミュンヘンを中心とするバイエルン州にいると、バターブレッツェルが選択肢の上位に入ってくる。
バターブレッツェルとは、その名のとおりバターとブレッツェル。輪形のパン、ブレッツェルをスライスし、バターを塗ってサンドイッチ状にしたものだ。最初に見た時は、3つの輪を重ねたような複雑な形をしたブレッツェルを、なぜわざわざスライスするのだろう?と疑問だった。しかし一度、バターブレッツェルを食べてみると納得できる。ブレッツェルのみっちりした質感と表面についた塩、それにバターの味が絶妙に合わさって、シンプルこの上ない組み合わせなのに満足度が高い。小麦粉とイーストで作られたブレッツェルの生地は、焼く前にラオゲン液と呼ばれる水酸化ナトリウムにつけられ、それが焼き上がったときに表面のつややかなこげ茶色と独特の香ばしい味わいを作り出す。
バイエルン州ではどこのパン屋にもあるブレッツェルと、バターを挟んだバターブレッツェル。バターの量も、こてこてにたっぷり塗ってあるのが特徴だ。