ソニー生命、元社員による1億3521万円詐取を発表

ソニー生命元社員が1億円超を詐取 横領事件なぜ起こる

ソニー生命は18日、同社元社員が顧客から不正に金銭を詐取していたと公表した。5月31日付で香川県高松支社を退職した元社員、大林英嗣(45歳)がソニー生命および同社の金融グループ会社の架空の商品加入等の手続きを装い、不正に金銭を詐取していたというもの。同社の社内調査により、約6人の客から総額1億3521万円を詐取していたということが判明した。

同社は他にも被害がないか社内捜査を進める一方で、詐欺容疑で刑事告発する。同時に顧客に対しても不審に思う点があればカスタマーセンターへ問い合わせるよう呼び掛けている。

不正行為を実行に至らせる3要素

横領事件はどのようにして起こるのだろうか。米国の犯罪学者クレッシーが実際の犯罪者を調査して導き出した「不正のトライアングル」理論によれば、人が犯罪を実行するに至る仕組みには3つの要素がある。不正行為を実行することを欲する主観的事情「動機」、不正行為の実行を可能あるいは容易にする客観的環境「機会」、そして不正行為の実行を積極的に是認しようとする主観的事情「正当化」の3つだ。これら「不正リスク3要素」がすべてそろったときに、不正行為が起こると考えられている。

過去に日本で起きた高額の横領事件では、青森県住宅供給公社の経理担当者がチリ人妻に11億円送金、チリにプール付きの豪邸を立てていたため、懲役14年の判決を受けたケースや、滋賀銀行山科支店の行員が交際していた男性に貢ぐために約9億円を着服し業務上横領の容疑で逮捕され、懲役8年の判決を受けたケースなどがある。これらの事件は、貢ぎたいという「動機」、お金を扱う「機会」、そしてなんらかの形で「正当化」しようとした3要素がそろって実行に至ったものである。

今回の事件においても不正リスクの3要素がどのように揃い、不正を許してしまったのか、迅速な原因究明が求められる。

(写真はイメージ)

 
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