酸味の少ないスモモの新品種 「ハニービート」

酸味の少ないスモモの新品種 「ハニービート」

農研機構は25日、ニホンスモモの新品種「ハニービート」を発表した。ハニービートは既存品種より酸味が少なく、収穫も7月中旬頃と早いことなどが特徴だ。

ハニービートは中生なかて(種まきから収穫までの期間が中間くらいのもの)の主力品種「ソルダム」より糖度が高く、ほかの品種に比べて黒斑病の発生は少ない。酸味が少なく甘いことから「ハニー」、黒斑病に強いことから「ビート(beat=撃退する)」という単語を合わせて、「ハニービート」と名付けられた。

関東地方では7月中旬頃に収穫できるため、ニホンスモモの既存品種ソルダムや「サマーエンジェル」に先駆けて市場に出回ることになる。現在、日本では酸味の少ないニホンスモモ品種が好まれ栽培が増加している。関東地方では従来、酸味の少ない品種の収穫時期が7月下旬以降に限られていたため、「ハニービート」は同品種の流通期間を拡大するものとして普及が期待される。苗木は今年の秋から販売される予定。

ニホンスモモは「大石早生おおいしわせすもも」とソルダムが二大品種で、全栽培面積の約半分を占める。両品種とも酸味が強く、より甘味を好む現在の消費者の嗜好傾向に対して生産が減少している。ちなみに「プラム」は西洋すももの一種だ。

画像提供:農研機構HP