特定外来生物アカカミアリ、長野市で初めて発見

14日、特定外来生物のアカカミアリの1個体が長野県長野市の住宅内において発見された。専門家によって同定されて環境省、長野県、長野市が、19日に発表した。

長野市青木島の住宅で、住人が衰弱したアリ1個体を発見して捕獲。長野市環境部へ連絡し、長野市が回収した。市や県が周囲の状況確認を行うとともに、環境省信越自然環境事務所にアリの確認が依頼され、専門家がアカカミアリであることを確認した。このアリは羽のない女王アリだった。粘着トラップを設置してモニタリングを実施しても、現時点では周囲から他のアカカミアリと疑わしいアリは発見されていない。

アカカミアリは国内では港湾やコンテナを扱う事業所などで見つかっているが、長野県での発見は初めて。輸入品に紛れ込んでいた可能性があるため、関係機関や専門家の意見を聴取するなどして侵入経路を調査している。

アカカミアリは米国南部から中米が原産。体長3~5mm。体色は赤褐色で頭部は褐色。刺されるとアルカロイド系の毒によって非常に激しい痛みを覚え、水疱状に腫れる。毒に対するアレルギー反応(アナフィラキシーショック)を引き起こす場合がある。毒性はヒアリに比べて低いとされている。

特定外来生物アカカミアリ、長野市で初めて発見
画像提供:環境省(冒頭の写真はイメージ)
 

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