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ヒトにも潜在意識化で地磁気への感受性 東大などが発表

東京大学およびカリフォルニア工科大学などの研究グループは19日、ヒトの脳波にも渡り鳥のように地磁気を感じる感受性があることを発見したと発表した。研究の詳細は米国の科学雑誌「eNeuro」にて、日本時間19日午前2時にオンライン公開された。

同研究を発表したのは、東京大学の眞溪またにあゆむ准教授、カリフォルニア工科大学のジョー・カーシュビンク教授、下條信輔教授らの研究グループ。地磁気をナビゲーションに用いる動物はミツバチ、鮭、渡り鳥など多数知られているが、ヒトの磁気感受性がどうなっているかは、これまで明らかではなかった。

同研究グループは電磁波シールド暗室内に地磁気強度で方向変化する磁界を生じさせる実験装置を作製、ヒトを磁気刺激しながら頭表64箇所で脳波を計測した。方向が変化する人工的な磁気刺激を与えたところ、その方向変化に対して応答する脳波を見出すことができた。このことは、ヒトが地磁気感受性を潜在意識下で有している具体的な証拠となる。地磁気の強度で方向が変化する磁気刺激に対し、生じる応答の脳波を捉えることに成功したのは世界で初めて。

また動物が磁気を感じるメカニズムの仮説には、N/S極を区別できるマグネタイト仮説、電磁誘導仮説、N/S極を区別できない量子コンパス仮説があるが、この実験の手法と結果によりマグネタイト仮説が有力になった。

この研究は実験手法に新規性があり、ヒトの磁気感受性や第6感についての研究に関して一つの指針になると見られている。今後はヒトの磁気感受性を証明する行動実験や、潜在意識下から顕在意識下に上げる研究への展開が期待される。

(写真はイメージ)