平成の時代を「今年の漢字」で振り返る。愛、命、災、絆―

平成の時代を「今年の漢字」で振り返る 愛、命、災、絆―

特集 平成はこんな時代だった

 

毎年、師走の恒例イベントとなっている「今年の漢字」。日本漢字能力検定協会が、1995(平成7)年から開始した。その年をイメージする漢字一字を公募し、その中で最も応募数の多かったものを、その年の世相を表す漢字として決定・公表している。毎年12月12日の「漢字の日」の午後に、京都府京都市東山区の清水寺で揮毫きごうする発表風景は、年末の風物詩となっている。

残りわずかとなった平成の時代。その年の世相や出来事を表す「今年の漢字」で思い返してみる。
 

過去24年間の「今年の漢字」の中で、一番多く選出されたのは「金」が3回。次は「災」が2回となった。「金」が選ばれた2000年、2012年、2016年はいずれもオリンピック開催年。日本選手の活躍がその年を象徴する漢字の選出にも一役買ったようだ。2回の「災」は、新潟中越地震があった2004年、北海道・大阪・島根の地震や西日本豪雨があった2018年と、大規模な自然災害が起こった年に選出されている。

過去24年間の漢字の中で、選定理由が他とは一線を画したのは2011年の「絆」ではないだろうか。この年の応募総数は496,997票、1位の「絆」は61,453票(12.36%)と圧倒的な票数となり、2位「災」の28,648票(5.76%)、3位「震」の26,972票(5.43%)、4位「波」17,832票(3.59%)、5位「助」14,011票(2.82%)と続いた。2011年以前は、事件や自然災害に見舞われた年には「震」「倒」「災」など、文字自体にややネガティブな印象を抱かせる漢字が選ばれていた。しかし2011年は、3.11東日本大震災という未曾有の大規模災害を経て、被災者への支援の心や震災からの復興を目指す人々のつながりを意味する「絆」という漢字が、全国からの公募で集まったというのは非常に印象深い。

2019年4月1日に新年号が「令和」に決定した。時代の節目を迎えた2019年は、一体どんな漢字が選ばれるのだろうか。年末の恒例行事に注目だ。

 

過去24年間の「今年の漢字」一覧とその年の主な出来事

1995(平成7)年 震 阪神・淡路大震災、地下鉄サリン事件が発生
1996(平成8)年 食 O-157食中毒事件や狂牛病の発生
1997(平成9)年 倒 山一證券など相次ぐ大型企業の倒産や銀行の破綻
1998(平成10)年 毒 和歌山のカレー毒物混入事件
1999(平成11)年 末 世紀末、翌年への「末広がり」の期待
2000(平成12)年 金 シドニー五輪で高橋尚子選手らが金メダル、二千円紙幣誕生
2001(平成13)年 戦 9.11アメリカ同時多発テロ事件
2002(平成14)年 帰 北朝鮮に拉致された被害者の帰国、日韓ワールドカップ共催
2003(平成15)年 虎 阪神タイガースの18年ぶりのリーグ優勝
2004(平成16)年 災 新潟中越地震、台風の連続上陸、浅間山の噴火など
2005(平成17)年 愛 「愛・地球博」の開催、紀宮清子内親王の結婚
2006(平成18)年 命 秋篠宮悠仁様の誕生、小中学生の自殺多発
2007(平成19)年 偽 不二家や「白い恋人」、「赤福」の食品表示偽装、年金記録問題
2008(平成20)年 変 オバマ米国大統領就任、日本の内閣総理大臣交代
2009(平成21)年 新 政権交代で民主党中心の新内閣誕生、新型インフルエンザの流行
2010(平成22)年 暑 観測史上1位の猛暑や残暑により熱中症の人が多発
2011(平成23)年 絆 3.11東日本大震災、なでしこジャパンがワールドカップ初優勝
2012(平成24)年 金 ロンドン五輪で計7つの金メダル、932年ぶりに金環日食観測
2013(平成25)年 輪 東京五輪招致成功、東北楽天が初の日本一で歓喜の輪
2014(平成26)年 税 消費税率が17年ぶりに5%から8%に引き上げ
2015(平成27)年 安 安全保障関連法案。建築偽装問題発覚で暮らしの安全が揺らぐ
2016(平成28)年 金 リオ五輪、金髪のトランプが米国大統領就任、PPAP流行
2017(平成29)年 北 北朝鮮によるミサイル、北海道沖落下や九州北部豪雨
2018(平成30)年 災 北海道・大阪・島根の地震、西日本豪雨、大型台風、記録的猛暑

(写真はイメージ)
 

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