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「チバニアン(千葉時代)」命名に一歩 作業部会で選出

「チバニアン」命名に向けて一歩前進 妨害を乗り越え第3次審査へ

国立極地研究所や茨城大学など、22機関35人の研究者で構成される研究チームは19日、千葉県市原市の地層「千葉セクション」を、国際境界模式層断面とポイント(GSSP)とする提案申請書を国際地質科学連合(IUGS)の国際層序委員会(ICS)に提出したと発表した。ICSでの審査はGSSPの審査の4ステップ中、第3のステップに当たる。

GSSPとは、それぞれの地質時代の境界を地球上で最もよく示す地層のこと。現在、世界に72カ所あるが、日本にはまだない。

千葉セクションは千葉県市原市田淵の養老川岸などの地層で、約77万~12万6000年前のもの。更新世の前期と中期の境界にあたり、その時代の特徴である地球磁気の逆転現象が克明に記録されている。

千葉セクションが最終的にGSSPとして認定された場合、申請チームは、この地質時代の名称として「チバニアン」(「千葉時代」の意)を提案する予定。千葉セクションが日本初のGSSPになり、地質時代の名称が日本の地名に由来したものになれば、地質学会だけでなく、日本の科学史においても大きな出来事になる。地質学の普及や小・中・高校などでの教育においても大きな波及効果が期待される。

千葉セクションは2017年11月、審査の第1ステップをクリアしGSSP候補に選ばれた。さらに、2018年11月には第2ステップでの審査を通過していた。

ところが、この認定に反対する男性が地層周辺の土地の一部で賃借権を取得。この男性は、同研究を「ねつ造だ」などと訴えて妨害しており、これによって研究チームはGSSP申請の次の段階に進むために必須な「自由な立ち入りの証明」ができず、手続きを進められないでいた。

これに対して市原市は、調査研究者が土地に立ち入ることを正当な理由なく拒みまたは妨げることを禁止する条例を立案、9月に制定を目指している。今回、ICSへ提出した提案申請書には、研究者が自由に立ち入って調査研究できることを保証する市原市からのレターも含まれている。

画像提供:国立極地研究所
 

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