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川崎市が新品種「香辛子(こうがらし)」を栽培実証 健康成分と香りが特徴

川崎市が新品種「香辛子(こうがらし)」を栽培実証 健康成分と香りが特徴

川崎市は19日、味の素、セレサ川崎農業協同組合、市農業技術支援センターの3者連携で、新品種のハーブペッパー「香辛子こうがらし」を栽培実証・共同研究すると発表した。香辛子は現在、市内29件の農家で栽培されており、その健康成分や香りを生かした新商品も販売されている。

香辛子はもともと、味の素がサプリメントの栄養素「カプシエイト」の抽出のために開発した新品種。抗酸化作用を含み、ビタミンAの形成にも関わる「カロテノイド」がトマトの10倍以上含まれているのが特徴だ。また、唐辛子の辛味をもたらす主成分である「カプサイシン」が、辛味が1000分の1になった「カプシエイト」に置換されているため辛味が弱くなっており、親品種であるハバネロより豊かな香りとうまみを感じることができる。本来はサプリメントの栄養素「カプシエイト」の抽出だけを目的にしていたが、豊かな香りとうまみ成分が着目され、サプリ以外の商品化も視野に栽培実証・共同研究が開始されることになった。

香辛子の香りや健康成分を生かした新商品の開発には、栽培している川崎市内の29件の農家と加工業者とのマッチングを川崎市が進め、新たな名産品の開発を目指している。今後、様々な新商品・新メニューの開発に取り組み、香辛子の付加価値向上や都市農業の振興、市内経済の活性化を視野に入れている。

(写真はイメージ)