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新品種「きはだもち」育成 多収でβグルカンが多いもち麦 農研機構

人気のもち麦に新品種「きはだもち」登場 関東地方で栽培開始

農研機構は、「機能性成分」である水溶性食物繊維β-グルカンを多く含むもち性大麦(もち麦)の新品種「きはだもち」を育成したと発表した。倒伏しにくく、食感が良好といわれ、関東ではすでに栽培が始まっている。

β-グルカンを含むもち性大麦(もち麦)は、腸内環境を整えるなどの健康効果が高いことがテレビなどで報道されて以来、需要が急増している。しかしそれ以前は知名度が低く、需要がごく限られていたため、作付けも一部の地域に限られていた。そのため国内での生産量が少なく、現在は需要量の約9割が外国からの輸入という状態になっている。

このような状況の中で消費者の国産志向は強く、もち麦性大麦の国内生産の拡大は課題となっており、病害に強く、従来の一般的なうるち麦性大麦と同等以上の収量を持つもち性大麦品種の育成が重要とされている。

現在関東地域では「キラリモチ」がもっとも多く作付けされているが、この品種は関東地域で栽培されている他の大麦品種より収量が少なく、品質や収量低下に影響を及ぼす穂発芽(※)をしやすいという欠点がある。これに対し今回育成された「きはだもち」は、大麦の重要病害であるオオムギ縞萎縮病に抵抗性があり、穂発芽もしにくく、倒伏しにくいといった点が注目されている。また既存の品種に比べて収量が多く、β-グルカン含有量も高く、食感が良好となっている。栽培環境としては関東から東海地域の無雪地帯が適しており、千葉県と栃木県内ではすでに栽培が始まっている。

今後はもち麦性大麦を原料とした各種製品の開発による町おこしや、6次産業化による地域農業の活性化に貢献することが期待されている。

※穂発芽:穀粒が収穫前に穂についた状態のままで発芽してしまう現象。

画像提供:農研機構

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