ヨーロッパ最古のホモ・サピエンス ブルガリアで発見

ヨーロッパ最古のホモ・サピエンス ブルガリアで発見

独マックス・プランク進化人類学研究所のジャン=ジャック・ユブラン教授らは、ヨーロッパ南東部にあるブルガリア共和国のバチョキロ洞窟で発掘された歯と骨の破片が欧州最古の現生人類(ホモ・サピエンス)のものであることを明らかにした。11日付の英科学誌「ネイチャー」に掲載された。

現生人類の広がりについては、アフリカ起源のホモ・サピエンス集団がおよそ4万5000年前にはヨーロッパに移り住み、先住のネアンデルタール人集団との入れ替えと部分的な吸収が生じたと考えられている。ただし、このプロセスはおそらく地域によって異なり、その詳細はほとんどわかっていない。特に、ネアンデルタール人とホモ・サピエンスとの間の生物学的および文化的な相互作用に対して2つのグループの重複がどのように影響したのかということと、2つのグループ間の時間的な重複の正確な時期については、多くの議論がある。

今回、バチョキロ洞窟の発掘調査で見つかった歯1点が形態学的分析からホモ・サピエンスのものであると推定されるとともに、いくつかの骨の破片についても抽出したミトコンドリアDNAの分析によりヒト族のものであると特定された。年代についてはDNA解析から、4万4830~4万2616年前と推定された。また、クマの歯から製造されたペンダントなど、ヨーロッパ西部の最後のネアンデルタール人が生産したものを連想させるような豊富な骨の加工品も今回の発掘調査で発見された。これらの発見は、減少しつつあるネアンデルタール人と接触した現生人類が、ヨーロッパへ複数回に分かれて到着したとするモデルとも一致する。

写真提供:nature

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