不法投棄の産廃除去支援制度、費用負担見直しへ 環境省

環境省は19日、不法投棄された産業廃棄物の除去を支援する制度について、検討会の報告書を公表した。同制度で、産廃除去を行政が代行するときに必要な費用を支援する基金の財源について、2015年度末までに新しい方式を設計する必要があると報告。「これまでの方式あるいはその延長線上での基金造成が難しい」と判断した。

がれき類や建設混合廃棄物などの産業廃棄物が不法投棄されたとき、原則として投棄した業者の責任で除去させている。しかし、不法投棄した業者が不明あるいは除去するだけの資力がない場合は、都道府県などの行政機関が代行しており、その際に必要な費用を産業廃棄物適正処理推進センターの基金から支援する、という制度が設けられている。同基金は国や産業界からの出損で運営してきたが、費用負担の公平さについてたびたび議論されてきた。「見直しが必要」としつつ、07~09年の検討会では「関係者の合意を得て導入できるスキームを構築するのには時間がかかる」とされ、現行方式から変えるに至らなかった。

16年度以降の運営に向け、今年度末までに具体的な制度設計をする予定。新しい基金制度のポイントは、「できるだけ不公平感がないこと」、「一部の業種に集中して協力を求めるのではなく、産業廃棄物に関係する者に広く薄く協力を求めること」、「基金への拠出を求めるためのコストがかからないこと」、「強制ではなく任意の協力とすること」としている。

国内の産業廃棄物不法投棄の状況は、14年12月に同省が公表した資料によると、13年度に新たに判明したものは159件で、5000トン以上の規模2件が含まれる。新規判明件数は不法投棄防止策により年々減少傾向にあるという。しかし残存件数は2564件に上り、そのうち110件は、生活環境に支障をきたすなどの理由で早急な除去が望まれている。

(写真はイメージ)

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