• Local
  • 地域を活性化させ豊かな日本に
  • HOME
  • Local , 国際
  • 社会人の1カ月語学留学@フィジー【後編】渡航先と期間の重要性

社会人の1カ月語学留学@フィジー【後編】渡航先と期間の重要性

社会人の1カ月間の語学留学体験記。前編ではフィジーの気候や食事・物価について紹介したが、後編では語学学校の様子や社会人留学のポイントについて取り上げる。

実践的な語学学校の授業

今回は日本人向けの語学学校へ行ったので、クラスメイトはほぼ日本人だったが、学生と社会人は半々で、まれに50代以上の方も見受けられた。授業は8時から14時半までで、習熟度別にクラス分けはされているが、クラスの中にも語学力のばらつきがあった。日本国内の英語学習は体系的なカリキュラムで、比較的わかりやすい単語や熟語を覚えることが多いが、現地の授業は難しい単語やイデオムなども頻出し、さらにそれを英語で学ぶので、授業が難しいと感じることもあった。

授業ではプレゼンテーションやスピーチなどをする機会も多く、短時間で原稿を作らないといけない時も多かったので、瞬発力とスピーチの元となる持ちネタの多さが試される瞬間が何度もあった。

英語を理解するレベルから使うレベルへ

筆者は渡航前に日本で約3年間、月に2回程度の頻度で英会話教室に通っていた。その中で文法については学生時代に習ったことをある程度復習できていたが、日常生活で英語を話す機会がなく、会話がほとんどできない状態だった。そのため、フィジーへの留学は日常生活で英語を使うことで、今まで学んだことを頭で理解するレベルから使うレベルに持っていくことが目標だった。

実際に行ってみて、一日中英語を使わざるをえない環境で、間違えても何度も言い直せる機会がたくさんあり、さらに他の人の会話からも単語やイデオムの使い方を学ぶことができた。筆者の場合、仕事で英語を使うというわけではないが、帰国後も学習を続け、将来的には英語圏の人と仕事をしてみたいという野望がある。そのためのステップとしては有益だったと感じる。

1カ月という期間に関しては、1週間以上の海外滞在経験の無い筆者にとっては、旅行よりは長く、かつ緊張感を保つにはちょうどよい期間だと感じた。筆者の場合、幸い仕事の休みが取れたので、在職のまま1カ月間海外に行けたが、現地で出会った社会人のほとんどは転職活動中の方や早期退職の方だった。また、20歳前後の学生の多くは、日本の大学を休学もしくは卒業して語学を学び来ており、そのあとオーストラリアにワーキングホリデーに行くという人が大半だった。

社会人留学において大切なこと

語学学校に行って感じたことは、自身の語学力に見合った渡航先と期間の選択が重要だということだ。同じクラスの中にはすでにネイティブスピーカーのような発音を習得している日本人もおり、第二外国語として英語を使っているフィジーよりは、母語が英語の国に行った方がレベルアップにつながるのではないかという人も見受けられた。

また、2週間という短期から9カ月超というさまざまな滞在期間の留学生がいたが、例えば同じ6カ月という期間で来ている人の中にも、長すぎて授業に飽きてしまっている人もいれば、同じ期間に初心者レベルからビジネス英会話レベルまで上達している人もいた。

こういったことからも、なぜ留学して英語を勉強するのか、自分の目的や特性にあった期間の選択が重要だと感じた。フィジーに留学に来ている人のほとんどは価格の安さで選んでいたようだが、金銭的に融通が利くのであれば自分の語学力に見合った国選びも、レベルアップへの近道かもしれない。

ごつごつした岩山に常緑の木々が生えているのが特徴的なフィジーの山々。手前の草原には、たまに牛やヤギが放牧されていた。
フィジーのナンディ国際空港。到着ロビーにはツアー会社や語学留学会社のスタッフが、到着した日本人たちを迎えに来ていた。