産総研、1450度に耐える新断熱材を開発 消費電力約4割削減

産総研、1450度に耐える新断熱材を開発 消費電力約4割削減

13日、産業技術総合研究所(産総研)は美濃窯業と共同で1450度まで使用可能なファイバーレス高強度高断熱性材料を開発したと発表した。セラミックなどを製造する炉の内張り材料として使用する場合、製造工程で消費する電力量を従来より38%削減できるという。

セラミックやガラスなどを製造する窯業や土石分野では、800度以上の高温製造の過程で使う熱エネルギーは全体の30%程度で、残りのエネルギーは利用されずに廃棄されている。特に1500度以上で焼成されるセラミックの製造過程においては、数%しかエネルギーを使用しないという。このため、エネルギー使用の効率化を図るためには高温で使用可能な高強度かつ高断熱性材料の開発が必要とされていた。

今回、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のプロジェクトで産総研と美濃窯業がファイバーレス断熱材作成技術を共同開発した。この技術で作られた新材料は、産業及び工業炉の内張り材料としての適用を可能とする。強度は従来の耐火断熱れんがと同等。同断熱材で施工された電気炉で使用電力量を測定したところ、従来のれんがと比べて消費電力が38%削減されていたという。

同断熱材の使用により産業・工業における製造の低コスト化が進むことが期待される。

画像提供:産総研

 
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