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春の風物詩 京たけのこ

春の風物詩 京たけのこ【京野菜歳時記】

京都のスーパーや八百屋にタケノコが並び始めた。スーパーでは1本800円ほどで皮つきのものが売られている。小ぶりで薄茶色の優しい色合いの「京たけのこ」だ。

京都にタケノコのイメージはあまりないかもしれないが、日本初の竹の伝来地は、実は京都だ。1654年、京都の宇治うじ黄檗山おうばくさん万福寺まんぷくじみん国の僧隠元いんげん孟宗竹もうそうちくの母竹を携えて来日したのがはじまりで、その孟宗竹から独特の方法で栽培されているのが、京たけのこだ。特に京都市の西山地域で生産されるものは、間引きから施肥、土入れ、収穫まで、農家によって長年研究されており、全国的に最も品質が優れているという。

京たけのこは別名「白子たけのこ」とも呼ばれ、色の白さと柔らかさ、独特の風味が特徴。えぐみがなく柔らかいタケノコは、若竹煮やたけのこご飯にするとおいしい。京たけのこが出回るのは、早掘りで3月中旬から下旬、最盛期は4月中旬から5月下旬頃だ。皮つきは調理が面倒という人は、皮をむいてゆでてあるのもたまに売られているので、そちらを購入して料理してみては。