短時間でも車内に置き去りはダメ JAFが呼びかけ

車内熱中症事故予防を呼びかけ JAF

全国的に猛暑日が続く日本列島だが、25日、JAF(日本自動車連盟)が子どもなどが遭遇しやすい車内熱中症事故の予防を呼びかけた。

JAFの調査によると、子どもやペットを車内に残したままの「キー閉じ込み」は昨年8月の1カ月間で170件(内訳 子ども:167件、ペット:3件)。このうち緊急性が高いと判断され、ドアガラスを割るなどして車内の子どもを救出したケースは11件あった。

JAFが実施した車内温度の検証テストによると、気温35℃の炎天下に駐車した場合の車内温度は、エアコンが作動した場合は27℃で一定した。エンジン停止後に窓開け等の対策を何もしなかった場合は、30分後には45℃に達し、1時間後には50℃を超え、最高温度57℃まで上昇した。この時、ダッシュボードは車内温度より高く、最高温度は79℃にもなった。また、日陰に駐車した車と日なたに駐車した車の車内温度の差は約7℃しかなく、外気温が高温である場合は日陰であっても注意が必要なことが分かった。

コンビニやスーパー等の駐車場に子どもを車内に残した状況を想定して、熱中症の危険度を測定した実験では、エアコン作動時には20程度だった車内の熱中症指数が、エンジン停止後15分で30を超え、人体にとって危険なレベルに達したという。

特に乳幼児は体温調節機能が未発達なため、高温下では短時間で体温が上昇し、死に至る危険が高い。また高齢者も加齢に伴って体温調節機能が低下するため注意が必要だ。JAFでは「少しの時間だから」「寝ているから」といって車内に子どもを残して車を離れないように、強く注意を呼びかけている。

(写真はイメージ)