世界競争力報告 日本は6位を維持

世界経済フォーラム(WEF)は9月30日、「世界競争力報告」の2015年版を発表した。トップ3はスイス、シンガポール、米国で、日本は昨年と同じく6位だった。日本はインフラ、教育、健康などの評価が続けて高く、今年はインフレ率が1位となった。

同報告は、経済の生産性のレベルを評価するもので、インフラ、経済状況、健康、教育、労働市場などの面から算定する。トップ10はスイス(昨年1位)、シンガポール(同2位)、米国(同3位)、ドイツ(同5位)、オランダ(同8位)、日本(同6位)、香港(同7位)、フィンランド(同4位)、スウェーデン(同10位)、英国(同9位)となった。2008年の経済危機の影響はいまだに見られ、その中で技術革新と能力養成を続けている国がトップを維持しているとみている。

日本はインフレ率で昨年の62位から1位と大きく順位を上げ、インフラ(5位)、健康と初等教育(4位)などで続けて上位に就いている。一方、財政バランス(132位)、国債(140位で最下位)が続けて順位を押し下げている。

大きく順位を上げたのは、インド(71位から55位へ)、ベトナム(68位から56位へ)だった。ともにインフレ率で大きく順位を上げ、インドでは初等教育など、ベトナムではインフラなどが大きく順位を上げた。通貨変動のあったブラジルは、57位から75位へと大きく順位を下げた。

(写真はイメージ)