健康保険に関する調査 7割が保険料「高い」

健康保険組合連合会は15日、健康保険に関するアンケート調査の結果を発表した。健康保険料が「高い」と感じる人は約7割、「最近、増え続けている」と感じる人は6割以上となり、日本の健康保険制度に「不安」を感じる人が約8割となった。調査は20~70代の男女1200人を対象に行った。

健康保険料の印象について、「高いと思う」と回答した人は69.6%、「最近、毎年増え続けている気がする」が63.1%となり、6割以上の人が負担を感じていることが分かった。他に、「給与の手取りが増えないのは、健康保険料の増加も影響していると思う」(51.5%)、「どのような目的、用途に使われているか、よくわからない」(51.4%)という回答が多くなり、一方で「自分達のために使われるものだから、支払うこと自体には納得している」(50.4%)、「勝手に天引きされる(控除)から気にしても仕方ない」(25.3%)、「健康保険は無理なく支払える額に設定されていると思う」(20.9%)という人もいた。

日本の健康保険制度の印象については、「高齢化による医療費の増大を考えると、将来的に制度が維持できるか不安」(80.8%)、「現状の制度は現役世代の負担が多いと思う」(75.4%)、「将来、自分も制度の恩恵を受けられるか不安」(74.9%)といった、不安や負担を感じる人が多い結果となった。一方で、「今後も継続した方がよい制度」(75.2%)、「経済的な不安なく病院に行けるので便利な制度」(71.2%)と、制度の存在そのものには肯定的な意見も見られた。

少子高齢化については、「少ない人数で高齢者を支えられるか心配」(88.7%)や「漠然と将来に不安を感じる」(87.4%)といった回答が多かった。

一方、健康保険制度への関心は、全体では70%以上が関心を示しているが、20代・30代では60%前後となり、若い世代で関心が低い結果となった。

なお、同連合会によると、2014年度の被保険者1人当たりの年間保険料は47万5522円で、2007年度に比べて約24%増加している。

(写真はイメージ)