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子どもに第三の居場所を 大阪・山王こどもセンター建て替え

大阪市西成区で児童館「山王こどもセンター」を運営するストローム福祉会は、日本財団「子ども第三の居場所」の採択を受け、施設を新たに建て替え「山王こどもセンター 子ども第三の居場所」として開所し、8月5日に開所式を行った。家でも学校でもない子どもの新しい第三の居場所となることを目指す。

右はストローム福祉会の小野達也代表理事。

山王こどもセンターは、幼児から高校生を対象とした施設。建て替えにあたり同センターは、設計段階から子どもたちとワークショップを実施しながら、新しい施設で実現してほしい意見やアイデアを出し合うなど、子どもたちが主体となって準備を行った。子どもたちはハンモックの購入を目指す目標を立て、自らバザーを開催したり、近畿大学の学生たちと縁側のベンチを制作したり、また協力会社と各部屋の看板作りなどを行ったりした。センターにあるおもちゃを使ってランドセルかけを製作するワークショップでは、木琴、ジョーロ、ブロック、将棋盤、ミニカーなどを使った子どもたちの自由なアイデアが飛び交ったという。開所式も子どもが主役の会として執り行われ、子どもたちが司会を務め、歌の披露などを行った。

日本財団は、すべての子どもたちが将来の自立に向けて生き抜く力を育むことを目的として、2016年より全国に「子ども第三の居場所」を開設している。2023年7月末時点で全国に177カ所設置されており、さまざまな困難に直面している子どもたちを対象に放課後の居場所を提供し、食事、学習習慣・生活習慣の定着、体験機会を提供している。

今回建て替えられた施設は、1階の「山王こどもセンター」が子ども達の居場所、2階の「山王おとなセンター」は子ども達が大人と出会う場として展開していく予定。活動を通して、年齢や地域に限らず「誰でも気軽に来られる居場所」を目指している。

近畿大学の学生たちと制作した縁側のベンチ。

画像提供:ストローム福祉会(冒頭の写真はイメージ)