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パラリンピックを題材にしたデジタル教材日本語版をリリース JPC

日本パラリンピック委員会(JPC)は26日、国際パラリンピック委員会(IPC)の公認教材「ImPOSSIBLE」日本版の小学生版と中学生・高校生版をリニューアル公開したことを発表した。アニメーションを取り入れたデジタル教材で、パラリンピックを題材に、共生社会の実現に向けて「気づき、考え、行動を起こす」力を育むことが目的だ。

ImPOSSIBLE」は、IPCが開発した教育プログラムで、世界約40カ国で活用されている。パラスポーツを題材に、パラリンピックの価値やインクルーシブな世界作りに必要な理念を理解できるよう制作されたものだ。

今回新しくリリースされた日本版教材は、NHKエデュケーショナルの協力のもと、初めてアニメーションが導入された。アニメーション映像を使って授業を進行することで、子どもたちにとって身近ではない話題や想像しにくいシーンでも、効果的に学習できることが期待される。また共生社会、人権教育、公平・公正、障害者理解、多様性の尊重など、さまざまな場面で活用できるよう設計されている。

ImPOSSIBLE』日本版公式サイト

https://iam-possible.online

例えば小学生版の教材は、「パラリンピアンが学校にやってくるとしたら」という題材で、学校内を障害がある人の視点で見直し、バリアフリーになっていない場所を探し出したり、見つかった問題点の解決策について考えられるように作られている。

アニメーション教材小学生版画像イメージ

同教材のトライアルに参加した教員からは、「ICT機器を活用することで、普段なかなか発言ができない児童・生徒が自分の意思や考えを共有しやすくなった」といったコメントもあったという。

JPCは、多様性を認め合い自他共に尊重する豊かな心を育み、共生社会づくりに向けた次世代を育成するため、同教材を活用した教育活動を今後も推進していきたいとしている。

画像提供:JPC