炭素素材グラフェン合成ベンチャーに7億円 産業革新機構

官民ファンドの産業革新機構は3日、先端炭素素材「グラフェン」の大量合成技術を持つベンチャー企業インキュベーション・アライアンス(神戸市兵庫区)に対し、最大7億円を出資すると発表した。

グラフェンはダイヤモンドより硬く、存在する物質の中で最も薄い素材。また、熱伝導率が非常に高く、アルミや銅といった熱伝導率の高いとされる物質の10倍以上の性能を持っているなど、さまざまな特長を持っており、電極や複合材料、医療分野などへの応用が期待されている。

大量生成が非常に難しいため実用化が進んでいなかったが、同社の村松一生社長が神戸製鉄所時代からの炭素材料の研究開発経験や、起業後の研究成果により安価なグラフェンの大量合成に成功。グラフェンのシート状製品の成形加工、立体加工にも成功している。

産業革新機構のほか、すでに大和企業投資が出資を行っており、花王も開発への参画を表明している。

 
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(写真はイメージ)

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