福井県「勝山恐竜化石群及び産地」が天然記念物に

福井県「勝山恐竜化石群及び産地」が天然記念物に

福井県の「勝山恐竜化石群及び産地」が、国の天然記念物に指定されることになった。18日に文化庁により発表された。指定されるのは、約1億2000万年前にあたる中生代白亜紀前期の地層(手取層群北谷層)から見つかった、フクイラプトルなど5種の陸生大型爬虫はちゅう類である恐竜の骨格化石の標本とその産地。

福井県は1988年に勝山市北谷地区で恐竜化石発見のための予備調査を手掛け、1989年から現在に至るまで計4回の発掘調査を行った。これにより日本で最初に命名された肉食恐竜フクイラプトルをはじめ、小型肉食恐竜のフクイベナートルや3種類の草食恐竜フクイサウルス、コシサウルス、フクイティタンの恐竜化石が発見された。北谷地区は、日本では最多種の恐竜化石を産出しており、恐竜時代の古環境が最も明らかにされた地域となっている。標本はいずれも新種記載されたもので、全身の約70%以上の骨格化石がそろう標本があるなど保存状態が極めて良好。日本を代表する恐竜の自然史遺産として学術的価値が高いことが評価されて今回の指定となった。

福井県「勝山恐竜化石群及び産地」が天然記念物に

福井県「勝山恐竜化石群及び産地」が天然記念物に
フクイベナートル

福井県「勝山恐竜化石群及び産地」が天然記念物に
発掘調査全景

画像提供:福井県教育庁生涯学習・文化財課

 
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