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海外在住者がもらってうれしいお土産 ドイツ編(3)耳掃除アイテム

 日本にいると、当たり前のようにそこにある実用品。それが一歩海外に出ると、日本ならではのこまやかさを持った職人技術の粋を集めた名品だったということに気づかされる時があります。日本でならば、ふつうにコンビニとか100均で売ってるのに……!
 今回はそんな、海外では手に入りにくい実用品について語ってみたいと思います。

 「かゆいところに手が届く」という言葉がありますが、これって、日本人の求めるサービスのあり方を端的に言い表している言葉だなぁとつくづく思います。今回はまさにそんな耳かきについてのお話しです。
 仕事で数日間ドイツに滞在していた知人(当時60代)が、耳がかゆくなって薬局に行ったそうです。それで、耳かきについて一生懸命英語で説明したのですが、薬局の人が出してきたのは綿棒。それを見て彼は思ったそうです。「俺は赤ちゃんじゃない」
 耳の穴って実は素人がいじるのは危険で、綿棒ですら耳の穴に入れるのではなく入口部分だけを掃除するようにと注意書きに書いてありますが、そうは言っても耳の中がかゆいとき、じかにそこをかきたくなるのが人情です。日本では、一家に一本は常備されている感のある耳かき。しかし、ドイツにはないんですよね。その代わりになるはずの綿棒のクオリティにも私は不満を抱いております。あの繊細な耳の中に入れるのに、綿の部分が薄かったりして、肌触りがあまりよくないのです。
 そうやって考えると、日本の薬局の耳掃除アイテムコーナーの充実ぶりは、まさに「かゆいところに手が届く」日本文化の粋だと思うのです。私が日本からいつも買ってくるようにしているのが「スパイラル綿棒」です。スパイラル状にギザギザがついた綿のボリュームが絶妙で、耳掃除の時の感触が心地よく、お風呂上りの必須アイテムなのです。
 しかし耳かきおよび、耳掃除アイテムをおみやげに頼める相手って、やはりある程度親しい友人ですよね。耳掃除ってプライベートな領域かと。