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スキー・ダウンヒルでレーサーが受ける空気抵抗 筑波大が解明

スキー・ダウンヒルでレーサーが受ける空気抵抗 筑波大が解明

筑波大学とエクサ・ジャパンの研究グループが、アルペンスキー競技ダウンヒル(滑降)のレーサーが受ける空気抵抗を身体部位ごとに求めることに成功した。レーサーの周りの空気の流れが明らかになったことで、新しいスポーツウェアの開発やスポーツ技術の理解が進むことが期待される。研究結果は、科学誌『ヨーロピアン・ジャーナル・オブ・フィジクス(European Journal of Physics)』に12月29日付でオンライン公開された。

ダウンヒルは、コース内の旗門を通過しながら、山を滑り降りる速さを競う競技。例えば、冬季オリンピック男子の場合、標高差800~1100mのコースを平均時速100 km、最大時速150 kmで滑走する。滑走フォームの改善やスキー用具のデザイン検討のためには、レーサーの周りの空気の流れの理解が不可欠とされてきたが、実際に測定できるのはレーサーの全身にかかる抗力のみだった。各部位での抗力が得られていなかったため、これまでレーサーの周りにどのような空気の流れがあるのかは、明らかにできていなかった。

今回の研究では、マネキンを使った従来の実験とシミュレーションによる解析を合わせることで、クラウチング姿勢でレーサーが受ける空気抵抗を部位ごとに求めた。その結果、レーサーモデル各部位の抗力は、下腿部(最大50%)に最も大きくかかっており、続いて上腕部(同15%)、頭部(同12%)、臀部を含む大腿部(同9%)の順になることが分かった。また、シミュレーション結果をもとにレーサーの周りの空気の流れを可視化し、抗力の原因となる渦構造の観察に成功した。

今回の解析システムは他のスポーツ競技にも利用が可能だという。

(写真はイメージ)

 
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