2015年度までの温暖化対策進捗を公表 環境省

2015年度までの温暖化対策進捗を公表 環境省

環境省は4日までに「2014年度及び2015年度の地球温暖化対策及び施策の進捗状況」を取りまとめ、公表した。温室効果ガスの排出量は2015年度で05年度比5.2%減を実現していた。一方、各施策の進捗では、設備や技術が未導入のために実績が出ていないものも多く、早期対応が待たれる現状が見えた。

同報告書によると、109件の温暖化対策・施策のうち進捗が見込みを上回った件数は34件、見込み通りとなったのが2件、下回ったのが41件となった。また、業種ごとの低炭素社会実行計画の進捗では、15年度時点で目標水準を上回っているのは114業種のうち37業種(前年度比7業種増)だった。業界ごとの取り組みでは、設備や技術の開発中あるいは実証試験段階のものが多く、省エネ量、排出削減量が横ばいとなる業種が目立った。

温室効果ガスの排出量

16年11月に発効したパリ協定では、日本は30年度までに温室効果ガスを13年度比26.0%減、05年度比25.4%減とすることを目標としており、実施指針を18年までに策定することとなっている。

温室効果ガスの総排出量は、二酸化炭素換算で14年度は約13億6400万トン。13年度比で3.1%減、05年度比では2.4%減となった。15年度は約13億2500万トンで、13年度比5.9%減少、05年度比5.2%減少となった。減少の要因として、最も排出量の多いエネルギー部門において省エネ、冷夏・暖冬による電気消費量減少や再生エネルギー導入拡大が進んだこと、原発再稼働などがあったことが挙げられている。

二酸化炭素排出量

エネルギー起源二酸化炭素(産業・運輸・家庭などに由来するCO2排出量)は、15年度は11億4900万トン(05年度比5.7%減)だった。このうち約3割を占める産業部門での排出量は、15年度は05年度比10.1%減としており、低炭素社会実行計画に基づく各対策の実施や、生産の減少などに伴う製造業からの排出量の減少が要因とされた。一方、約16%を占める家庭からの排出量は、15年度は05年比0.6%減にとどまっている。

その他の温室効果ガス

農業や廃棄物分野で主に発生するメタンガスは、15年度は3130万トンで05年度比19.7%減だった。廃棄物埋立量の減少や、家畜頭数の減少が要因という。

工業やガソリン車から主に発生する一酸化二窒素は、15年度は2080万トンで、05年度比18.4%減となった。主な要因としては化学工業製品の生産量の減少、ガソリン自動車に対する大気汚染物質の排出ガス規制などが挙げられた。

冷媒などに使われる代替フロンなどの4種のガスは、15年度は4520万トンで、05年度比63.2%増となった。従来使用されていたハイドロクロロフルオロカーボン類(HCFCs)がオゾン破壊物質であることから、ハイドロフルオロカーボン類(HFCs)への代替が進められたため増加したと見られる。

(写真はイメージ)
 
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