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硫酸性温泉に生息する「紅藻」 金・パラジウムを高効率リサイクル 筑大

筑波大学の蓑田歩助教らは23日、硫酸性温泉に生息する紅藻が、低濃度で含まれる金とパラジウムを、強酸性の条件下でも高効率に吸着することを発見した。金とパラジウムを低コストで回収し、リサイクルする技術の開発につながると期待される。

金やパラジウムなどの貴金属は、先進国の「都市鉱山」と呼ばれる産業廃棄物内にも存在している。例えば、金メッキ工場の廃液1トンには、優良金山の金鉱石1トン分に匹敵する量の金が含まれている。しかし、低濃度の貴金属廃液から効率良く貴金属を回収するのは難しく、高効率でありながら低コストで、環境に優しい回収方法が求められている。

今回、蓑田助教らは、草津や登別などの硫酸性温泉にも生息する、イデユコゴメという和名を持つ藻類の仲間である紅藻(ガルディエリア・スルフラリア)に着目し、この紅藻の細胞表層が、強酸性の条件下においても金とパラジウムを高い効率で吸着することを発見した。実験では、金とパラジウムの他、鉄や銅、プラチナ、ニッケル、スズ、亜鉛を含んだ実際の金属廃液から、銅の濃度の10分の1ほどの低濃度でしか含まれない金とパラジウムを30分以内に90%以上の効率で選択的に吸着・回収できた。さらに、金属廃液から90%以上の金とパラジウムを15分間で回収した紅藻に一定の処理を加えると、30分後に、細胞に回収された金とパラジウムのうち、48%の金と77%のパラジウムが溶液中に溶出され、銅など他の金属は検出されなかった。

同研究成果は、科学雑誌『バイオリソース・テクノロジー』のオンライン速報版でまもなく公開される。

 
(写真はイメージ)

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