花便り~アジサイ

梅雨といえばこの花、アジサイ。アジサイにはカタツムリがつきものだが、残念ながら筆者はその組み合わせを今まで見たことがない。

アジサイは日本原産。その名は、「藍色が集まったもの」を意味する「あづさい(集真藍)」が語源といわれるが、万葉集にも「味狭藍」「安治佐為」という字をあてて書かれている。学名のHydrangea(ハイドランジア)は、ギリシャ語の 「hydro(水)」と「angeion(容器)」を組み合わせたものが語源とされる。

江戸時代、長崎オランダ商館に滞在したドイツの植物学者シーボルトが、愛する女性「お滝さん」の名をとり、この花に「otaksa(オタクサ)」と名付けたといわれているが、既に学名がつけられていたため採用されることはなかった。

花の色が土壌の酸性度により変化し、酸性ならば青、アルカリ性なら赤になるが、花の老化、日を経るごとにも色が変わることが確認されている。色がついているのは、実は「花びら」ではなく「がく」。花はその中心にある小さな点のような部分だ。

色も咲き方も萼の形も、品種改良によりさまざまに楽しめるアジサイ。雨に打たれる姿が、しばしの間、じめじめとした蒸し暑さを忘れさせてくれた。

花言葉:移り気、冷淡、辛抱強さ、冷酷、無情、高慢
アジサイ(紫陽花):アジサイ科アジサイ属の落葉低木

花便り~アジサイ

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